【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
それから、少し、見落としてしまうくら
い微かに。
苦しそうな声で、そう呟いた。
「私なんて、別に貴方たちを好きとかじ
ゃないし、特別な何かが出来るわけでも
ない。人当たりもよくないし、こんな無
愛想な、女……」
自分が無愛想だって事には、気付いてる
んだ。
……それも、そうか。
だってきっと、目の前にいるこの彼女は
、"作られた"女の子だから。
触れるのを躊躇うような冷たさも。
感情の読み取れない、表情も。
全部きっと、作ったモノ。それはとても
緻密に、精巧に。
彼女はまるで、硬い殻に閉じ籠ったかの
ようで。
ただ、きっとそれは本望なんかじゃない
んだろう。