【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「……きっと、そのうちわかるよ」
そんな曖昧な返事をしてしまったのは、
俺にもはっきりと明確な理由はわからな
かったから。
彼女の瞳が、少し揺れた。
逃げ出したい、と叫ぶように。
「……毎日、交替で登下校を一緒にする
って言ったのは」
無理やり、話題を変える。
息が詰まりそうな空気に、堪えられなく
なったから。
「俺らは、関東のトップだから、狙われ
ることも少なくないんだ」
「狙われる……?」
「そう。雅を倒せば、その倒した族が、
関東トップになれるからね」
まあきっと、そんな奴等、居ないだろう
けど。
雅を倒せる奴なんて、居ない。
龍牙の誰も、敵わない。───そう、俺
も。