【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
何故か、やけにウキウキしたような声が
隣から聞こえてきて、目線だけをそちら
に向けた。
「一時間目のノートね、取っておいたん
だよ~」
そう言いながら、ニッコリと満面の笑み
で、ノートを見してくれた春希。
だけど。
「別に、要らない」
私は素っ気なくそう言って、窓の外へと
目を向けた。
───普通、これだけ嫌な態度とれば、
怒ってもおかしくないのに。
春希は「ちぇー」と言いながら唇を尖ら
せて、ノートをバッグにしまっていた。
(……やりにくいなぁ)
ここまで露骨に、"関わらないで"オーラ
を出してるのに、全然動じない。全然、
私から離れていかない。
近付かれるのは、嫌なのに。