【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~





人間なんて結局は自分がカワイイ生き物
だ。春希も、───私も。



だから、私は私で、自分がカワイイから
、傷付くのが嫌だから、人間を嫌う。そ
してそんな自分も嫌う。



こんなことならいっそ、産まれてこなけ
ればよかったと、毎日のように思う。



「……はぁ、めんどくさ…」



全てがめんどくさい。


生きてることがめんどくさい。



まるで色のない世界で生きてるような気
分。色がないからつまらない。色がない
からやる気も起きない。



すべてがどうでもよくなってくるんだ。



ボーッとしていたら、いつの間にか授業
が終わって、放課後になっていた。



一文字も書いていないノートをしまい、
教室をでようとした所を、クラスの男の
子に引き止められた。



「あの……っ、美作さん……!」



呼ばれて、そちらを振り向けば、僅かに
頬を染める彼。





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