【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
そう言って、資料室に入ろうとせずに、
踵を返して去っていく生意気女。
まあさすがにそんな授業サボれねえか。
多分、サボったとしても、雅が言えば、
出席扱いになるだろうけど。
生意気女が去っていく刹那、視界に映り
こんだ黒に、思わず目を奪われる。
そんな自分に、舌打ちした。
こんな女、絶対認めたくなんてないのに
。圧倒されるようなその"黒"が、雅とお
似合いだなんて思ってしまうから。
あんな女、雅には釣り合わないハズなの
に。
資料室に入ると、もう既に俺意外の四人
が集まっていた。
「あ、おはよー、悠~」
赤い髪の毛をふわふわさせながらそう言
ってきた春希。
それに、「おう」と返していると。
「悠」
低い、重みのある声で名前を呼ばれて、
俺はその人を見た。