【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~






理解不能。理解したいとさえ、思わない
。あの女の良い所、なんて。



俺には、雅と、龍牙と……こいつらだけ
で、十分だ。



あの日から、龍牙が俺の居場所で、コイ
ツらが唯一信用できる奴らで。



雅だけが、俺の憧れだった。














口の中に血生臭い香りが充満したのが気
持ち悪くて、路上に唾を吐いた。



当時中学二年生だった俺は、毎日のよう
に喧嘩に明け暮れていた。



人を殴ることで、毎日の鬱憤を晴らす。



青色に染めた髪の毛のせいか、馬鹿そう
な不良どもが、誘ってもないのに集まっ
てくるし。



───ドサッ……。



最後の一人が倒れる。



俺はそれを見下ろしながら、唇の端に滲
んだ血を手の甲で拭った。





< 126 / 366 >

この作品をシェア

pagetop