【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~





───ツマラナイ。



喧嘩を終えた後で真っ先に浮かぶのは、
そんな感情。



つまらなかった。



確かに喧嘩してるその一瞬だけは全部忘
れてしまえるけど、終わってしまえば残
るのは喪失感と気怠さだけで。



弱い奴ら。


やりがいがまるでねえ。



何も得ることなんて無くて。



こんなどうしようもない方法でしか、鬱
憤を晴らすことのできない自分がバカら
しかった。



「……帰りたくねぇ……」



ぽろ、と口を突いたのはなによりの本音
で。



思い足取りで、家へと向かう俺に。



「潰してやる……」



そう忌々しそうに男が呟いていただなん
て、気付きもしなかった。





< 127 / 366 >

この作品をシェア

pagetop