【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
こうなってるのが全て、お前のせいだと
いうことを。
自分は正しいと信じて疑わないアイツに
何を言っても無駄だなんてしってるけど
。
はぁ、と深くため息をついたとき、コン
コン、と控えめなノックが聞こえてきた
。
「兄ちゃん、俺」
「……ああ、ちょっと待ってろ」
ノックの後に聞こえてきた声に、俺はゆ
っくりドアへと近付いていき、鍵を開け
た。
「これ……」
トレイにどうやら今日の夕食らしきもの
を乗せて入ってきたのは、弟の空(そら
)。
俺とは違い、黒く艶のある髪の毛に、く
りっとした瞳。俺の一つ下だ。
「ああ。サンキュ。空が作ったのか?」
「うん」
「……作らせて悪いな。明日はちゃんと
作るから」
そう言うと、空はふるふると首を左右に
振った。