【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
それも、それなりに有名な。
だから余計、俺が邪魔なんだと思う。
出来損ないの息子なんて、自分の名前に
傷がつくだけのゴミだから。
俺はこんな腐った家に居るくらいなら、
どこかの施設にでも入れてくれたほうが
ありがたいけど。
体裁が悪いからとかいって、きっとアイ
ツはそれを許さないだろうし、それに、
空を置いてはいけない。
アイツなんか、大嫌いだ。
母さんが死ぬその瞬間も、仕事だと言っ
て、病室に来なかったアイツなんて。
顔もみたくないくらいに、嫌いだ。
それは、家に帰ろうとした途中だった。
「よーお、桐崎」
ニヤリ、とそう俺を呼んだその男には、
見覚えがあった。
……ああ、この前潰した奴等だ。