【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
ただ、こんな喧嘩の場面なんて、空には
見せたくなかった。
こんな汚れたセカイ、知ってほしくなん
てなかったのに───。
次々と飛んでくる拳を避けながら、ギリ
、と歯ぎしりをした。
ごめん。ごめんな、空。
こんな場面見せて……怖い思いさせて、
ごめんな──……。
───パシッ!
飛んできた男の拳を受け止めて、そのま
ま睨み付ける。
「……いい加減、弟を解放しろ」
こっちだってそこまで気長じゃないんで
ね。
「ナイフも今すぐ捨てろ」
あんなもの、喧嘩慣れしてねぇ奴に向け
やがって。
「ハイハイ、わかりましたよ──なんて
、言うとでも思ってんの?」