【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
──俺は忘れていた。
コイツらがとても卑怯な連中だというこ
とを。
俺を取り囲む敵を、少し睨み付けながら
、片っ端から片付けていこうとしたその
時。
「ああ、言っとくけど」
不意に、男の冷たい声が響いて。
それと同時に、「ぐぁ……っ」という空
の呻き声が聞こえてきて、俺は慌てて空
を見た。
すると空は、首筋にナイフを深く、突き
つけられていて。
白い首筋に少し垂れる赤が、やけに目に
焼き付いた。
「テメェ……!」
「少しでも動いたり、抵抗したりしたら
、桐崎の弟クンは、容赦なく切りつける
からね?」
「……っ!」
ふざけてる。