【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
きっと、だとか。いつか、だとか。
そんな確証のない不確かなモノにしがみ
ついている。
滑稽だって笑われてもいい。
哀れだと蔑まれたっていい。
だってもう、俺に出来るのは祈る事と、
信じる事だけなんだ──。
「……ねえ春希」
二人で並んでいると、不意に麗ちゃんが
声をかけてきた。
麗ちゃんの方を見れば、何かを考え込む
ように目を僅かに伏せている。
……麗ちゃんから話かけてくるなんて、
珍しい。
「どうしたの?」
「なんで雅は、私を姫になんてしたのか
しら」
真っ直ぐに俺を見つめて、そう聞いてく
る麗ちゃん。