【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
ちょっと探るような類の瞳。
……まったく。
「類にはなにもかも見透かされてそうで
こえーよ」
「まさか。俺はエスパーじゃないんだか
ら」
なんて類は謙遜するけど、実際、俺達の
事なんかお見通しだ。自分の事はあんま
りさらけ出す事はしねーのに。
「……まぁちょっと気乗りしなくて」
「それは麗ちゃんが原因かな?」
「……鋭いねぇ」
わかってんだったら、俺に聞くまでもな
いってのに。
「あの子は時々、核心をつくような事を
言ってくるよね」
そう言って笑う類。
そうなんだ。だから嫌だ。
いつか、行き場のない思いを姫にぶつけ
てしまいそうで。