【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
手のぬくもり: 麗side
──キーンコーン……。
四時間目の終わりを告げるチャイムとと
もに、私は静かに立ち上がった。
そして、バッグから今日のお昼ご飯が入
ったビニール袋を取り出して、教室を出
る。
──向かう先は、資料室。
『麗、明日からここで昼飯を食え』
雅にそう言われたのは、皆が交代に私を
送り迎えしてくれるようになった頃の事
だった。
出来るだけ皆と関わりたくなかった私は
、当然断ろうとしたんだけど。
『麗ちゃん、断ったりしないよね?』
類がにっこりと(悪魔の)微笑みを浮か
べてそう言うから、私には選択肢なんて
一個しか無かったのだ。
本当に、類は苦手だ。