【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
停止してしまえばもう、無風なわけで。
そこに立ってるだけでも焦がされそうな
勢いだった。
春希も、「あっつー……」なんて言いな
がら、Tシャツをパタパタさせて、中に
風を送り込んでる。
「早く中に入ろー、麗ちゃん」
「そうね」
私は、ぐったりしながらノロノロ歩いて
いく春希の後に続いて、倉庫に入った。
倉庫に足を踏み入れた途端、ふわりと頬
を撫でたのは、ひんやりとした冷気。
それまでだらけきっていた春希も、倉庫
に入った瞬間、「天国ーっ!」なんて言
いながら、跳び跳ねてた。
倉庫の中は、すごく空調が効いてる。
どうやらエアコンが完備されているらし
く、冬は暖かいんだとか。
……そのお金が一体どこから出てくるの
か、私にはすごく謎だけれど。