【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
図らずも勝手に明かされた名前に一人納
得しながら、春希を見た。
「少し助けてもらっただけだから」
そういってから、雅と呼ばれた男の方を
向いて、少しだけ頭を下げた。
「さっきはありがとう。じゃあ」
そう言って、踵を返して、去っていこう
とした私の腕を───。
───ガシッ
「……ちょっと待て」
雅が、掴んだ。
それに内心少し驚きながら、雅を振り返
れば、雅がジッと私を見つめていた。
「……なに」
「……お前、名前は」
名前……?
「美作、麗」