【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
薄い掛け布団を口元まで掛けて、長い睫
毛を伏せて眠っている。
こうして眠っていると、なんだかまだ、
ちょっぴりあどけなさが残っていて、普
通の高校生だ。
柔らかな寝息を立てる雅の傍に、近付く
。
「雅……」
小さくそう声をかけてみるけど、雅の反
応は無くて。
「雅、起きて。朝よ」
そう言って恐々と身体を揺さぶった瞬間
、世界が反転した。
「!?」
あっという間に、背中には柔らかいベッ
ドの感触。目の前には、天井と──雅の
顔。
「み、やび……」