【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
とりあえず携帯に──とポケットから携
帯を取り出して、あることに気付く。
……俺、あいつの番号知らねーし!
とりあえずここで待ってれば戻ってくる
か?なんて思っていると、不意に、近く
にいた女子高生の話声が聞こえてきた。
「さっきの女の子、大丈夫かな……」
「さっきのって、あの黒い髪の長い美人
な子?」
「うん。ちょっとガラの悪そうな人達に
連れていかれちゃったし……」
──髪の長い美人……?
まさか。美人はともかくとして、髪の長
い女なんてそこら辺にごまんと居る。
だからそれがアイツだとは限らないのに
。──なんでこんなにも、胸騒ぎが止ま
ないんだ?
「おい、ちょっとその話、聞かせてくん
ねぇ?」
すると、いきなり声をかけられたからか
、女子高生達は戸惑いながらも、事の経
緯を話し出してくれた。