【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~





あんたへのこの恨みが、見当違いだなん
て言われたら。



俺がここまで反抗してる理由も、この場
所に居る理由も──無くなってしまうか
ら。



俺は急に、全てを奪われて、どうすれば
いいのかわからなくなってしまうから。



「もう、失うのは嫌なんだよ……。京子
が居なくなってしまったのに、悠まで俺
の前から消えたら、俺はどうすればいい
かわからなくなる」

「消えるなんて……大袈裟だろ」

「大袈裟なんかじゃない。だって事実、
お前は彼らの中に入り浸るようになって
、あまり家に帰ってこなくなったから。
怖かったんだ。悠が連れていかれそうで
……だから厳しくした。見かけだけでも
、前の悠に戻ってほしくて」



今更だ。


そんなの、今更すぎんだよ。



ずっと俺は、親父の事を、冷酷な奴だと
思ってた。



だけどそれは、強がってただけだった。






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