【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「いえ、少し……道に迷ってしまって」
「道に?」
ということは、地元の人じゃ無いんだろ
う。
「えぇ……。ここら辺に来るのは、随分
と久しぶりだったので……あまり、時間
が無いのよね……」
「どこに行きたかったんですか?」
「どこに行きたかったというか……人を
、探しているというか……」
なんだか煮え切らない応答を繰り返すそ
の女性。
「確か、玉露高校に通ってるって聞いた
んだけど……」
ポツリ、とそう呟いた女性。
玉露高校?と私は思わず反芻した。
「玉露高校なら、私が今通っている高校
ですよ?」
「あら、そうなの……?」
「同じ学校なら、私も知ってるかもしれ
ません。お名前は、なんて言うんですか
?」
そう尋ねると、その女性は一瞬躊躇って
から──。