【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「でも、その人は、類のことを探してい
て……すごく、会いたそうにしてて…」
「──麗ちゃん」
まるで、それ以上は何も言うな、とでも
くように、厳しい声で制される。
類の冷ややかな眼差しが向けられて、胸
がすごく痛かった。
「向こうが会いたいと思ってたって、こ
っちが会いたくないと思ったら、それま
でなんだよ」
ゆっくりと、諭すように。
だけど有無は言わせない、というような
迫力があった。
それから、ちょっと外に出てくるね、と
資料室を出ていった類。
資料室には、どこか重たい空気が漂って
いて。
何か余計な事をしたのかもしれない。
類は何も言わなかったけど、ちょっと怒
ってるみたいだった。
怒らせたのは、私?
だけど、心当たりが全くない。