【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「──……類?」
あのスーパーの付近で、あのときの女性
が、そう声を掛けてきたのだ。
その女性は、類を見つけると、パアッと
顔を輝かせて、駆け寄ってきた。
「類!類でしょ……っ!?すごく大きく
なったのね……」
だけどこんなに女性が話かけているのに
、類は全く何も口にしないから。
不思議に思って、類を見上げると、類の
顔には、なんの表情も浮かんでいなかっ
た。
ただ、無表情でその女性を見ている。
そして。
「もう二度とこの子には近寄らないで下
さい。俺が言いたいのは、それだけです
」
類はそう言うと、私の腕を掴み、そこか
ら立ち去ろうとした。
だけど、私の手を掴む手が、震えていた
。