【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「──今日はごめんね、麗ちゃん」
家の前までつくと、類がポツリとそう言
った。
そして、類は無理やり作ったような笑顔
を貼り付けて。
「また明日ね、麗ちゃん」
と帰っていこうとするから。
思わず、そんな類の服の裾を掴んで、引
き留めてしまった。
類が、少し驚いたように目を見開く。
だけど、駄目なんだ。
こんな状態の類を、一人にはしておけな
い。
「類、苦しいなら苦しいって……泣きた
いなら泣きたいって、言っていいのよ」
お願いだから、そんな痛々しい笑顔はや
めて。
「私が見守ってるから……私が、傍にい
てあげるから……」