【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
そう言って、類を抱き締めると、類の身
体が僅かに強張った。
「無理して笑うなんて、やめてよ」
ぎゅ、と類にしがみつく。
ここで離したら、類との距離が大きくな
って、もう二度と近付けない気がした。
皆が私を助けてくれたみたいに、私だっ
て、皆を助けたいの。
すると、ふいに腰に、類の腕が回ってき
て、そのまま強く、抱き寄せられた。
「麗ちゃんは……俺の計算を容赦なく崩
してくるよね。計算通りにいかなくて、
困るんだよ……」
「……類?」
「ね、麗ちゃん。ちょっとした昔話を、
してもいいかな」
そう言った類の声は、震えていた。
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