【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
「もうお母さん、疲れちゃった……。お
父さんが居ない世界なんて、生きてる理
由もないの。私にはあの人だけ……あの
人だけでいいの」
「おか、さ……」
「他は邪魔なだけなの。この命も、全部
。これはあの人がいけないの。あの人が
、私を裏切るから……」
母親が、微笑みながら俺に手を伸ばす。
頬に触れた手があまりにも冷たくて、生
きた心地がしなかった。
「あの人にね、後悔させてあげるの。私
を捨てたこと……。類なら、私を好きな
類なら、手伝ってくれるでしょ?」
するとその時、母親に、横から千咲が抱
きついた。
「千咲も手伝うー!お母さんのこと好き
だから、お手伝いするーっ!」
やめろ、と思った。
逃げろ、と思った。
だけど……、遅かった。
俺の頬に触れていた手がゆっくりと離れ
ていき、千咲に触れた。
そして。
「じゃあ、千咲からね」