【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
父親は、そんな人じゃない。
穏やかで、知的で、常識のある人間だ。
……そうか。そういう発想の転換もあっ
たのか。
そんな事にすら気付けなかった俺は、吹
っ切れたつもりが、それはただの虚勢だ
ったんだな。
「お母さんと類とで、そんなに共通点も
無いでしょう?類は知的だし、合理的だ
し、周りを冷静に見ることが出来る」
「それは、余計な感情を持たなかったか
ら……」
もちろん、雅たちのことはすごく好きだ
。だけど皆を平等に好いているから、冷
静に、公平な気持ちで観察が出来る。
──いや、誰が一番とかじゃないんだ。
皆、同じくらい、好きなんだ。これは感
情を殺してる訳じゃない。元から、そう
なんだ。
俺は四人全員を、同じくらい、心から好
きなんだ。