【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
恋人、と意識した瞬間、図々しく疼く私
の胸。
嫌なことまで思い出しそうになって、慌
てて思考を遮断した。
「私には……無理」
人と関わるのが嫌いだって、言ったのに
。それは勿論、雅じゃなくて悠との会話
の一部だっただけだけど、雅だって聞こ
えていたに決まってるのに。
それに、恋なんて……。
恋なんてしたって、人間は醜くなるだけ
なんだから。
「……そこまで言うなら、明日まで時間
をやる。明日まで覚悟を決めておけ」
そう言った雅に、私は何も反応しなかっ
た。
きっとどちらにせよ、私を姫にすること
はこの人の中では決定事項なのかもしれ
ない。
……だけど私は、従わない。