【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
雅が居ないにしたって、何故かちょっと
目立つ存在になっちゃってるのに、そこ
に雅が加わったら、視線が集まるのは必
然だった。
もう今さら逃げても無駄だし、どうでも
いいや、と半ば諦めモードで雅の隣を歩
く。
雅の姿を見て、皆が緊張してるのが手に
取るようにわかる。
だけどそれは恐怖とかじゃなくて。
尊敬とか、憧れとか……そんな視線ばっ
かりだった。
対して、私に向けられるのは、好奇の眼
差しと、女子からの嫉妬と羨望の眼差し
。
それから、なんで雅の隣に居るんだとで
も言いたげな、疑惑の目。
私だって居たくて居るんじゃない、と今
すぐにでも否定したいくらいだ。
そして、門を潜った時。
「麗ちゃーんっ!」
ドンッ、と背中に衝撃が走った。