【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~
ふと、脳裏に浮かんだ校長が、雅に怯え
ているイメージが浮かび上がってきたの
を、慌てて打ち消した。
……まさかそんな、……。
でも、暴走族の総長さんってことは、き
っと校長だって知ってるはず。だったら
それを有利に使うのが普通……よね。
そう思い、チラッと雅を見上げると、運
悪く目がバッチリ合ってしまった。
「……雅……」
「どうした」
「あんまり校長を泣かせたら駄目よ?」
そう言うと、雅の眉が怪訝そうに潜めら
れた。
……あ、口が滑ったかしら。
「……ごめんなさい。今の、忘れて」
口元を手で覆いながらそう言うと、春希
が吹き出した。
「あははっ!雅、麗ちゃんの中じゃすっ
かり悪者じゃん!」