すっぴん★
(不潔にするから罰が当たったんだ。俺だって、彼女の家を出た時、
確かジンマシンが出たっけ。あの不潔さは、尋常ではない。いま、思
い出しても、超気持ちわりい)
俊介はかおるの顔とゴミの山を思い出して、ぶるぶると身震いをした。
「それも、かおるだけじゃないのよ」
「他にもいるの」
「ええ、高橋君といって高校時代の友達。彼、女装が趣味なの。その
彼にも、ジンマシンが出たの。それで、みんな大騒ぎ。白け鳥も驚い
てどこかに飛んで行ったわ」
素がジンマシン騒動の一部始終を、俊介に面白可笑しく話した。
俊介も、その話に、時々笑い声も交えながら耳を傾けた。
「高橋君って君の友達、女装が趣味なの。という事は、他のメンバー
も女装が趣味?」
合コンのメンバーが、女装の趣味を持っていると聞いて俊介は興味津
々。
「うううん。彼だけ。実は、先日、お腹が空いたので、コンビニにお
にぎりを買いに行ったの。そこで、偶然、高橋君と会った訳。ひょん
な話から、化粧品アレルギーのテストを彼の家でする事になったの。
この合コンはそのお礼。彼に必死に頼まれて、いやいやする事になっ
たという訳」
素が合コンを主催した経緯を説明した。