すっぴん★
「それがいるのよ。かおるはかおるで、ゴミの山の良き理解者が現れ
たもんだから、もう感激してめろめろ。その山を征服してだって。熱
い熱い目で言っているのよ。呆れるでしょう」
素の言葉に力が入る。
「呆れてものも言えないよ」
二人は呆れた顔をしながら、ビールを口に流し込んだ。
ビールが自棄に火照った体と、呆れる心に、きゅーと冷たく流れた。
「その後、二人はゴミ屋敷で、まさかHを・・・。それは、ないない。
絶対にない。死んでもない。まともな人間なら出来ないよ。あんな汚
い所で」
「それが、そうでもないみたいよ」
素が、またもや意味深な笑み。
「嘘だろう。その二人、常軌を逸しているよ。クレイジーだよ」
ゴミ屋敷でHが出来るなんて普通じゃない、と俊介はまじで思った。