すっぴん★
「今から、うちに来ない」
素の心が漸く決まった。
金属アレルギーのテストを、素は自分の家でしようと思った。
「君の家に」
俊介は、思ってもみない素の言葉にぎくっとした。
「テストをするんじゃなかったの」
「いいの」
「いいよ」
「絶対に変な事はしないから」
「してもいいのよ」
「・・・」
俊介は何も答えられなかった。
二人は肩を並べ、夜道を阪神福島駅のすぐ近くにある素のマンション
へと向った。