すっぴん★

「これだけ金属製のモノがあってみんなシロ。と言う事は、金属アレ
ルギーでも無いのね。信じられない」

素も、大きな溜息を付いた。


「君の指輪を貸してくれないか」
「何をするの」
 
素が俊介に質問をした。

「少し調べたい事が・・・」
「いいけど」

少し首を傾げながら、素が俊介に指輪を手渡した。


「いったい犯人はどこに隠れているんだ」
「化粧品アレルギーでも無いし・・・。後、考えられるのは、食物
アレルギーか。それとも、これら以外のアレルギーの可能性も無き
にしも有らずね。これじゃ、目隠しして、迷路で犯人を捜すみたい」

素がお手上げの素振りを。


「こうなったら、最後の切り札しかない」


俊介が重苦しい空気を破り、一途の希望を示唆した。


「最後の切り札?」
「ああ、パッチテストさ」


「パッチテスト」


素は、聞き慣れない6文字のカタカナを口でなぞった。

「パッチテストとは・・・」

俊介がパソコンから得た受け売りの知識を、素に話し始めた。





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