人間クローバー
結局、このまま竜也はふらふらになりながら教室を後にする。

生徒達は一様に『やり過ぎたんじゃないだろうか…』等と考えていたが、その後とりあえず自殺はしていない事を理解すると平然といつもの日常に戻っていた。




竜也は高校を中退といった形となった。

竜也の両親は心配して竜也の相談に乗ろうとしていたが竜也は正直どうでもよくなっていた。


苛めが原因…なんて言ったら両親が学校に出向いて口論するのが明白だった。

それ以上に、そうなった時の事を学校側に話すのも面倒で生徒達と和解するとなると余計に苦しい。


「あの時はごめんなさい」

こんなセリフ言われても虫ずが走る。

そんなうわべだけの強制的に言わされて出てくる発言に…

もしかしたら別の道があって竜也が考えている様な事にはならなくて別の出来事が起こるかも…


そんな事も考えていたが、その様な事が必ずしも起こるとは限らないし正直『人と関わるのが面倒くさい』と結果、何も両親に言えないまま今に至ったのだ。
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