あなたに捧げる665日
「俺弟と住んでんだけど、最初すんごい嫌がってたのに、飼ってみたらあいつのがハマってて、ゲージから動かないの!」
弟まで可愛いのか。
「可愛いですね」
私は先生と弟さんに向けて言ったつもりだったんだけど、
先生は犬のことだと思ったみたいで、
「だろだろ!早く帰りたいわー」
なんて言ってる。
「だめですよ先生なんだからそんなこと言っちゃ。
でもほんとに可愛いやー」
と呑気にわたしも返す。
これが先生と会った最後の放課後だった。