表と裏の恋
急に後ろのドアが開いた
すると、あたしの視界が遮られた
手で目隠しをされて後ろから抱き締められた
「まったく…お人好しというかなんというか。
俺の言えなかったことを言ってくれちゃって…」
この声は…
あたしは泣いていて声が出なかった
「悠…」
お父さんもビックリしたような声だった
手の目隠しが外れて視界がひらけた
「まぁ…俺の言いたいことはほとんどこの人が言ったことでさ。親父が家族を大切にしてるってわかって良かった…」