表と裏の恋
ヒーロー (悠side )
小さな体を抱き締めた時、震えが俺にも伝わってきた
怖い思いをさせてしまった
来るのが遅いんだよ、俺…
でも、ほんとに無事で良かった…
-数分前
いつも通り昇降口で実羽さんを待っていた
「よっ、悠ちゃん」
めんどくさい奴が来た…
サッカー部のジャージを着た圭介が俺の隣に来た
「ちゃん付けすんな、圭介」
「まぁまぁ、中学からの仲だろ」
そう、こいつとは中学から一緒の腐れ縁…
まぁ俺の理解者でもあるか…
「ねぇ、あのジャージの人とその横の人…かっこよくない?」
前を通った女子の会話が聞こえた
「だってさ、ジャージの横の人」