表と裏の恋




「舞香…」


「あたしが…言えるのはここまで…あとは、富樫くんにも話して自分で決めなよ」

そうだよ…自分で決めなきゃ





「ありがとう…舞香」

2人で涙を流しながら抱き合った



放課後になり、ハルが来るのを待った




「あれ、今日は早いですね」

ハルを見たら泣きそうになった
けど、堪えて笑った




「早く来ちゃった」


「…なんかあった?作り笑いなんてして」

なんで…わかるの?




「うち来る…?」

あたしはそれに黙って頷いた

道中、ハルは何も聞いて来なかった
あたしが言うのを待っている

ハルの家に着いてリビングのソファに座った


言わなきゃ…
深呼吸をして切り出した



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