表と裏の恋



そして、急にふりかえりあたしを抱き締めた



「ここまで来れば誰にも邪魔されないな」

耳元で甘い声で言われた
その声と言葉にあたしの鼓動は速まる


2人の視線が交わるとどちらともなく唇を重ねた

海で濡れた唇はしょっぱくて…
でも、角度を変えて何度もするキスは何よりも甘い


そして、ゆっくり舌が差し込まれた
優しく絡む

すると…少し大きい波があたしたちに直撃した
あたしたちは顔を見合わせて笑った



「あーあ…いいところだったのに」

笑いながらハルは海水で濡れた髪の毛をかきあげた
その仕草はすごく色っぽい


< 80 / 216 >

この作品をシェア

pagetop