満月の人魚

グラウンド

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夢を見た。

夢の中で瑠璃は、母とお手玉で遊んでいる。

唄に合わせて器用にお手玉を放る母の手元に夢中だ。

“瑠璃は大きくなったら、誰と一緒になるのかしらね”

母は、まるで少女のようにはにかみながらそんな事を言う。

“瑠璃にも大切な人が早く見つかるようにお母さんも祈っててあげる”

“大切な人を見つけたら、その時は迷わず一緒になるのよ。その人はきっとあなたをずっと愛し守り抜いてくれるわ”

“でもーーは一生に一度だけ。しかも満月の夜だけよ”

“だってあなたはーーなんだから”


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