満月の人魚
瑠璃めがけて、野球のボールが飛んでくる。
グラウンドからはキャーという声や危ない!と叫ぶ声が聞こえてくる。
しかし瑠璃は動く事が出来ない。このままではー
(ぶつかる‼︎)
身構えて目を閉じた時、体に風を感じると共にふわりと抱きしめられた。
ーーいつまでたってもボールの衝撃が来ない。
ゆっくりと目を開けると、後ろにいた筈の黒沢が瑠璃を庇うように抱きしめて、ボールをキャッチしている。
心臓がドキドキしているのはボールの所為なのか、黒沢に抱きしめられている所為なのか。
黒沢が「あぶねぇだろ、気をつけろ!」と言いながら野球ボールを投げ返している姿をぼーっと見ることしか出来ない。
グラウンドからはキャーという声や危ない!と叫ぶ声が聞こえてくる。
しかし瑠璃は動く事が出来ない。このままではー
(ぶつかる‼︎)
身構えて目を閉じた時、体に風を感じると共にふわりと抱きしめられた。
ーーいつまでたってもボールの衝撃が来ない。
ゆっくりと目を開けると、後ろにいた筈の黒沢が瑠璃を庇うように抱きしめて、ボールをキャッチしている。
心臓がドキドキしているのはボールの所為なのか、黒沢に抱きしめられている所為なのか。
黒沢が「あぶねぇだろ、気をつけろ!」と言いながら野球ボールを投げ返している姿をぼーっと見ることしか出来ない。