ロリポップ
ダメなのは私?
「お前を女として見られなくなった」
・・・・・。
一瞬何を言われたのか理解出来なかった。
女としてって・・・私、性別上一応女なんですけど・・・?
今までの雰囲気を一蹴した彼氏・文哉のその言葉。
しかも今日は文哉の誕生日。
付き合って2年・・・私の去年の誕生日はブルーサファイヤのピアスをくれた文哉。今日だって、そのピアスが私の両耳で揺れている。
すごく嬉しかったから、文哉にも喜んで欲しくてちょっと、いや、大分奮発して彼が欲しいといっていた腕時計を残しておいたボーナスをエイッ!!とつぎ込んでプレゼントを買ったのに。
それを渡して、ケーキ食べて、シャンパンでカンパ~イ!なんてグラス傾けて。
あとのプレゼントは私?ぐらいの勢いの雰囲気を、破壊力MAXな言葉を投下して粉砕したこの男。
「・・・え?何、それ冗談でしょ?」
冗談とかでも、マジ笑えないんですけど。
「別れたい・・・」
「・・・は?」
小さな座卓の向かいに座る文哉の瞳は私を見ていない。むしろ、見ないように視線を逸らしたままで、気まずい雰囲気に静まり返る室内の温度が一気に下がった感じがした。ついでに空気も薄くなってるんじゃないかってくらい息が苦しかった。
別れようって・・・。
女としてみれないって・・・。
2日前にこの部屋のその向こうに見える文哉の匂いのするセミダブルのベッドで何ラウンドするの!?って位私を抱いたじゃない。
「まだ足りない」って、私が意識を手放すくらい何回も何時間も抱いたくせに。
2日たったら「女として見れない」って・・・何それ?
女として見れない私にどれだけ欲情してんだよって。
挙句、別れたいって。いつから思ってたの?今、思い立ったわけじゃないでしょ?私を散々抱いて、気絶するほど抱いといて、別れる前提で何回も求めてきたって事?
睨みつける私と視線を合わせようとしない文哉は、向かい合わせで座っているのに、手を伸ばせば届く距離に居るのに、その心はもう見えないほどに離れている・・・・・そういう事なんだ。
別れたいなんて素振りはまったく見せないで、今日のタイミングで言ってどうなのよ。
今から別れようって女から、ケーキ買ってきてもらって、シャンパン注いでもらって、おめでとうって乾杯して。私のボーナスの大半をつぎ込んだ腕時計をその腕にして。それで、別れようなの?
「音羽とはもう付き合えない」
3回とも別の言葉で、しかも3回とも私を拒絶する言葉を言わないで。
今まで視線も合わせようとしなかったくせに、3回目にこれが止めだ!て視線を合わせてこないで・・・。
文哉は言うごとに不機嫌さを増していく。あからさまにみせるその機嫌の悪さを隠そうともしない。それが私に対する気持ちなんだ。
そう思われたっていいってことなんだよ。
悲しいくらいにそんな事ははっきりと分かってしまう。
もう、文哉の心の中に私を愛しいとおもう気持ちが綺麗さっぱりと消えてしまった事が。
・・・・・。
一瞬何を言われたのか理解出来なかった。
女としてって・・・私、性別上一応女なんですけど・・・?
今までの雰囲気を一蹴した彼氏・文哉のその言葉。
しかも今日は文哉の誕生日。
付き合って2年・・・私の去年の誕生日はブルーサファイヤのピアスをくれた文哉。今日だって、そのピアスが私の両耳で揺れている。
すごく嬉しかったから、文哉にも喜んで欲しくてちょっと、いや、大分奮発して彼が欲しいといっていた腕時計を残しておいたボーナスをエイッ!!とつぎ込んでプレゼントを買ったのに。
それを渡して、ケーキ食べて、シャンパンでカンパ~イ!なんてグラス傾けて。
あとのプレゼントは私?ぐらいの勢いの雰囲気を、破壊力MAXな言葉を投下して粉砕したこの男。
「・・・え?何、それ冗談でしょ?」
冗談とかでも、マジ笑えないんですけど。
「別れたい・・・」
「・・・は?」
小さな座卓の向かいに座る文哉の瞳は私を見ていない。むしろ、見ないように視線を逸らしたままで、気まずい雰囲気に静まり返る室内の温度が一気に下がった感じがした。ついでに空気も薄くなってるんじゃないかってくらい息が苦しかった。
別れようって・・・。
女としてみれないって・・・。
2日前にこの部屋のその向こうに見える文哉の匂いのするセミダブルのベッドで何ラウンドするの!?って位私を抱いたじゃない。
「まだ足りない」って、私が意識を手放すくらい何回も何時間も抱いたくせに。
2日たったら「女として見れない」って・・・何それ?
女として見れない私にどれだけ欲情してんだよって。
挙句、別れたいって。いつから思ってたの?今、思い立ったわけじゃないでしょ?私を散々抱いて、気絶するほど抱いといて、別れる前提で何回も求めてきたって事?
睨みつける私と視線を合わせようとしない文哉は、向かい合わせで座っているのに、手を伸ばせば届く距離に居るのに、その心はもう見えないほどに離れている・・・・・そういう事なんだ。
別れたいなんて素振りはまったく見せないで、今日のタイミングで言ってどうなのよ。
今から別れようって女から、ケーキ買ってきてもらって、シャンパン注いでもらって、おめでとうって乾杯して。私のボーナスの大半をつぎ込んだ腕時計をその腕にして。それで、別れようなの?
「音羽とはもう付き合えない」
3回とも別の言葉で、しかも3回とも私を拒絶する言葉を言わないで。
今まで視線も合わせようとしなかったくせに、3回目にこれが止めだ!て視線を合わせてこないで・・・。
文哉は言うごとに不機嫌さを増していく。あからさまにみせるその機嫌の悪さを隠そうともしない。それが私に対する気持ちなんだ。
そう思われたっていいってことなんだよ。
悲しいくらいにそんな事ははっきりと分かってしまう。
もう、文哉の心の中に私を愛しいとおもう気持ちが綺麗さっぱりと消えてしまった事が。
< 1 / 69 >