ロリポップ
週始めの月曜日は、なんだか気分的に憂鬱な時が多い。
もっとダラダラしたいという、怠け願望が全開の週末を過ごして、さて仕事!なんていきなり切り替えは難しい。
かと言って、いい大人が「行きたくない」とか言えるはずも無い。
お給料もらってる以上は働かなくていけない。
それが社会人ってものよね、と朝から溜息をつく。
土曜日は目が覚めたら夕方だったし、日曜日は掃除に洗濯に買い物にと、あっという間に時間が過ぎて、慌しく休日は終わった。
あ・・・友華に電話するの、忘れてた。
恩田君の着信の間に一件あった友華からの着信。
恩田君の電話を切ったらしようと思っていたのに、頭が爆発しそうにいっぱいいっぱいだったからすっかり忘れてた。
昨日は電話があったことすら思い出さず・・・・・。
「おはよう」
目の前には背が高いのに7センチヒール履いて、モデルのようにキリッと立った友華いた。
私、見上げなきゃいけないんですけど?
「おはよう、電話くれてたのにごめん。ちょっと忙しくて・・・」
言い訳をもごもごと言う私を見下ろして、
「立花のランチで許してあげる。あと、話があるから絶対に来なさいよ」
カツカツとヒールの音を響かせて、さっさとエレベーターに乗り込む友華は
「遅れるんじゃないわよ!」
と一言残してエレベーターのドアの向こうに消えた。
みんなのギョッとした顔がちょっと笑えた。
でも、言われた私は取り残されて、不良に呼び出された気弱な学生の気分だった。
どうして、普通に言えない訳?
ぶつぶつ文句を言いながら、向けられる視線に耐えつつエレベーターに乗った。
遅れるんじゃないわよ!と言われたからには、意地でも行ってやるわよ。
と意気込んで仕事に励んだせいか、12時前には終わり、チャイムと共に財布を持って部屋を出た。
正面玄関の階段脇に、背の高い友華を見つけて走っていく。
「早かったわね」
自分が遅れるなって行ったんじゃない、と喉まで出掛かってゴクンとと飲み込む。
ここで文句を言って、ランチ以外にも奢らなきゃいけない羽目になったら破産する・・・。
「まあね」
と返事して、友華の希望の立花へランチに行く。
立花は年配のご夫婦が二人で切り盛りする小さな洋食屋さん。
そこのオムライスは絶品で、お昼のランチに出されるコンソメスープも絶品!
ランチにはコーヒーとデザートがつくので、女性客が多い。
けれど、切り盛りしている二人はご年配・・・。
それに、多くを一度に作るというのもオーナーであるご主人の性に合わないらしく、一日限定20食となっている。
当然、早く行かないとこの20食にはありつけない。
ほぼ、ダッシュと言っていいくらいの速さで立花にたどり着いた私たちは、何とかその20食にありつけた。
ここのランチは決まってオムライス。
でも、何度食べても飽きないこの美味しさは絶品だ。
スッと切れ目を入れると、半熟の卵がふわっとチキンライスに降りてきて、たちまち赤から黄色に色の変わる様は、何度見ても溜息が出るほど、いや、よだれが出るほど・・・。
「音羽、口、開いてるから」
「え?」
あんぐりと口を開いて、運ばれたオムライスを見つめる私を呆れたように友華がつつく。
「だって・・・オムライス、大好きなんだもん」
文句を言いそうになるけど、オムライスの誘惑には勝てない!
早速、スプーンを取りぱくつく私を、友華は更に呆れ顔で見ながら、音羽らしいかも、と笑った。
もっとダラダラしたいという、怠け願望が全開の週末を過ごして、さて仕事!なんていきなり切り替えは難しい。
かと言って、いい大人が「行きたくない」とか言えるはずも無い。
お給料もらってる以上は働かなくていけない。
それが社会人ってものよね、と朝から溜息をつく。
土曜日は目が覚めたら夕方だったし、日曜日は掃除に洗濯に買い物にと、あっという間に時間が過ぎて、慌しく休日は終わった。
あ・・・友華に電話するの、忘れてた。
恩田君の着信の間に一件あった友華からの着信。
恩田君の電話を切ったらしようと思っていたのに、頭が爆発しそうにいっぱいいっぱいだったからすっかり忘れてた。
昨日は電話があったことすら思い出さず・・・・・。
「おはよう」
目の前には背が高いのに7センチヒール履いて、モデルのようにキリッと立った友華いた。
私、見上げなきゃいけないんですけど?
「おはよう、電話くれてたのにごめん。ちょっと忙しくて・・・」
言い訳をもごもごと言う私を見下ろして、
「立花のランチで許してあげる。あと、話があるから絶対に来なさいよ」
カツカツとヒールの音を響かせて、さっさとエレベーターに乗り込む友華は
「遅れるんじゃないわよ!」
と一言残してエレベーターのドアの向こうに消えた。
みんなのギョッとした顔がちょっと笑えた。
でも、言われた私は取り残されて、不良に呼び出された気弱な学生の気分だった。
どうして、普通に言えない訳?
ぶつぶつ文句を言いながら、向けられる視線に耐えつつエレベーターに乗った。
遅れるんじゃないわよ!と言われたからには、意地でも行ってやるわよ。
と意気込んで仕事に励んだせいか、12時前には終わり、チャイムと共に財布を持って部屋を出た。
正面玄関の階段脇に、背の高い友華を見つけて走っていく。
「早かったわね」
自分が遅れるなって行ったんじゃない、と喉まで出掛かってゴクンとと飲み込む。
ここで文句を言って、ランチ以外にも奢らなきゃいけない羽目になったら破産する・・・。
「まあね」
と返事して、友華の希望の立花へランチに行く。
立花は年配のご夫婦が二人で切り盛りする小さな洋食屋さん。
そこのオムライスは絶品で、お昼のランチに出されるコンソメスープも絶品!
ランチにはコーヒーとデザートがつくので、女性客が多い。
けれど、切り盛りしている二人はご年配・・・。
それに、多くを一度に作るというのもオーナーであるご主人の性に合わないらしく、一日限定20食となっている。
当然、早く行かないとこの20食にはありつけない。
ほぼ、ダッシュと言っていいくらいの速さで立花にたどり着いた私たちは、何とかその20食にありつけた。
ここのランチは決まってオムライス。
でも、何度食べても飽きないこの美味しさは絶品だ。
スッと切れ目を入れると、半熟の卵がふわっとチキンライスに降りてきて、たちまち赤から黄色に色の変わる様は、何度見ても溜息が出るほど、いや、よだれが出るほど・・・。
「音羽、口、開いてるから」
「え?」
あんぐりと口を開いて、運ばれたオムライスを見つめる私を呆れたように友華がつつく。
「だって・・・オムライス、大好きなんだもん」
文句を言いそうになるけど、オムライスの誘惑には勝てない!
早速、スプーンを取りぱくつく私を、友華は更に呆れ顔で見ながら、音羽らしいかも、と笑った。