淡い色に染まるとき。
男子から話を聞くと、この手紙を渡してほしいと男子の父に頼まれたそうだ。


「父の友人が、もしものことがあったらこの手紙を出してくれって言ってたそうで…」


全然、分からない。

誰なんだろうねと、彼に伝えようとしたところ、何か引っかかったようで考える仕草をした。


「…まさか、な」


鞄から今までの手紙を取り出して、じっくりと見ていた。

心当たりでもあるの?一体誰なの?

不安になって、彼の腕を掴むと苦笑いして、男子にお礼を言って車に乗り込む。


「答えを探しに行くか」


答え?


どこに答えがあるというのだろう。


ワクワクしている彼に黙ってついていくことにした。



「答えはきっと、あの場所にある」



どんどん学校から遠ざかっていく。

一体、どこへ行くのだろう。

手紙を取り出して、私もじっくりと見てみるけど、よく分からない。


そして、しばらくして着いたのが。


「着いたぞ」


私と両親の家。



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