淡い色に染まるとき。
「何であんな遊びが始まったのか…男子生徒も始めているんです。私も流石に疲れました…」


あいつらは一体、何を考えているんだろうか。

最近、この告白ゲームのせいで休んでしまっている先生が出てきている。


全員が「生徒を信じられない、もう見たくもない」ということを言っている。


これはもうイジメと同じようなものだ。反応を楽しむような奴らだっただろうか。


田崎先生に保護者達がどこにいるか聞いて、急いで向かった。


体育館に着くと、中から罵声やら何やら聞こえてくる。


俺は勢いよく扉を開けて中へ入った。驚く先生達を無視して保護者達に頭を下げた。


「これから生徒達を呼びます。何故、教頭や私達が注意したのか、分かりますから」


「好きって言われただけで、注意するなんておかしいじゃない!」


派手な服と化粧をした女性が近寄ってきた。



「…好きって言葉なら教師として嬉しいことですよ。ですが、その反応を見て馬鹿にするような笑い、言葉。人としてやってはいけないことですよね?」


「…どういうこと?」


すべてを話した。生徒が今、教師で遊んでいること。

今まで信じてきた生徒達から、からかわれて休んでいる教師がいること。

過去にイジメに合っていた教師が生徒が怖いという理由で辞めようとしていること。

何故、教頭が家にまで行って怒っていたのかも。俺達が生徒達を信じられなくなっていること。


「生徒達には、これはイジメと同じだ。やるなと怒鳴ってきました。ですが、理解してくれずにこのようなことが起こりました」


「…子供達を呼んでもらえますか」



頷いて、他の先生達に生徒達を呼んでもらうよう頼んだ。

俺はその間、保護者達にこのようなことが起きないよう、俺達も努力するが、家でも出来るだけ注意等してほしいことを伝えた。


「…申し訳ありませんでした」


保護者達は理解して謝罪をしてくれた。中には怒りで震える人、呆然としている人がいた。


< 79 / 144 >

この作品をシェア

pagetop