変色【BL】


数年後。

「新郎、新婦様の御入場です」

白い扉が光を帯びて開く時。会場は拍手で溢れかえる。

その会場の中に、航介はいた。

「幸せになれよ」

満面の笑みで祝福される、羽矢抖と紫月を眩しく見つめながら、ぼそりと言う。

彼を想っていた数年前の自分が、幻となっていくのを感じた。


fin
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