吸血衝動〜意地悪な君の条件〜
ボカッ
「っ!!」
私の目の前にいた男が何者かに殴られて私の目の前から消える。
「呉羽ちゃん!!」
「椎くん....っ」
男を殴ったのはどうやら椎くんのようで、椎くんは心配した様子で私に駆け寄ってくる。
椎くんを見た瞬間、安心した私は力が抜けて倒れそうになる。
ギュッ
「大丈夫?何もされてない?」
倒れそうになる私を優しく抱き締めて囁く椎くん。
その手は壊れ物を扱うように優しい。