吸血衝動〜意地悪な君の条件〜
「だって椎くんの血が吸いたかったですし...」
「さっきは吸わなかったくせに」
言い訳をすれば低い声がまた、私を攻める。
椎くんすごく怒ってる。
私、怒られるようなことした?
「.....ごめん。八つ当たりした」
少しの沈黙のあと、今度は申し訳なさそうな表情になる椎くん。
「京って奴にいろいろ聞かされてさ、僕、呉羽のこと全然知らなくて....」
椎くんは拗ねたように私から視線をそらす。
ごめんなさい、椎くん。
可愛いです。