純情のち、S彼氏
「祐樹…、どうしてここに?」

祐樹は、私より2つ年上で、前習っていたピアノ教室の先輩だった。




『桃花、俺と付き合って』


祐樹から、告白を受け、付き合い始めた。

そして約2ヶ月。

『ヤらせてくれないなら、別れよ』

そう祐樹に言われ、別れた、ただそれだけの仲だった。

体目的とか、最低とかは思わなかった。

私は、祐樹のことを、一度だって好きになっていなかったからだ。

だから、なんとも思わなかった。

それから連絡は途絶えた。

なのに。

「いきなりごめんな?何年ぶりだ?はは」

祐樹はニヘラと笑う。

「何の用?」

関わりたくないと思い、冷たく問いかける。
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