純情のち、S彼氏
その瞬間、私はガクンと膝の力が抜けた。

「櫻井さんっ、大丈夫?!」

立花君がしゃがみこんで私の顔色を伺う。

「大丈夫だよ。ありがとう…。立花君、強いね」

「空手やってた。小学生ん時黒帯とってその後合気道とかやってたし」

す、すごいな…。

「それより、誰?アイツ」

「も、元彼…」

気まずく答える。

「…そっか…。気をつけろよ。はい、コレ」

立花君がペットボトルを渡す。

二本買って一本を私にくれたのだ。

「あ、ありがとう…お金…」

「いいってそんなの。とりあえず落ち着け」

立花君はほんとに優しいなぁ…。

「ありがとう、立花君」

コクンとお茶を飲む。

「じゃ、塾行こうぜ」

「うん」

2人で塾に向かった。
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